たかがけんかが大きなトラブルに発展することも
当人同士の相性の問題でけんかになることもありますが、外国人ワーカーはそれぞれ政治や宗教、外交関係などのバックグラウンドをもっているので、そうしたことに関する何らかの発言が引き金となることも多く見られます。それらの問題を職場に持ち込む外国人ワーカーがいるために、職場の雰囲気が悪くなってしまうことがあります。
これは日本人も例外ではなく、特定の国に対する偏見や悪感情をもっていて、それがつい言葉や態度となってしまうことがあります。
そのようなことでけんかになると、刃物などによる殺傷事件のような限度を超えたトラブルに発展したり、すっかり仲がこじれて、どちらかまたは双方が帰国することになってしまうケースもあります。
政治や宗教、外交などについて職場では議論させない
お互いに建設的な議論ができればよいのですが、感情的になってハラスメントや傷害事件に発展してしまうことがあるのです。けんかといえども、場合によっては刑事事件になります。その場合は、外国人ワーカー当人が罪に問われるだけでなく、雇用している会社もまたワーカーたちを責任もって監督していたかということが問われることになります。
多様なバックグラウンドを持った人間が集まるところには、たくさんの「もめごとの火種」があるという認識をもち、特に政治や宗教などについてはお互いに尊重し、「職場ではそれについての議論はしない」などのルールを決めて、ワーカーたちに周知し、人間関係にまで常日頃気を配りましょう。
また、外国人ワーカーを寮などに受け入れる場合はなるべく1人一部屋にして、生活ルールを定め、全員が心地よく暮らせる環境を用意しましょう。
少しでも危ないと思うことがあれば、監理団体だけでなく警察に相談しましょう。
問題のある行動をとるワーカーがいないか、情報を収集するためにも、働く人たちが気軽に相談ができる窓口を設けるのも効果的です。